2022年5月1日 / 最終更新日時 : 2022年4月30日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和4年5月号) 五岳集句抄 手造りの池にも浮かぶ春の雲 今 村 良 靖 初雲雀人の鋤きゆく千枚田 藤 美 紀 禽ごゑと庭をこぼるる春日かな 野 中 多佳子 ピアノの娘包む四温の夕あかり 荒 田 眞智子 はやされて稚児立ち上がる木の芽 […]
2022年4月3日 / 最終更新日時 : 2022年4月3日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和4年4月号) 五岳集句抄 凍て滝に挑む男の赤ヤッケ 今 村 良 靖 木々芽吹く神事行ふ巫女の列 藤 美 紀 華やぎて海に消えゆく春の雪 野 中 多佳子 年忘れダンスフロアの靴の傷 荒 田 眞智子 下萌に新たな杭の打ち込まる 秋 葉 […]
2022年3月3日 / 最終更新日時 : 2022年3月3日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和4年3月号) 五岳集句抄 行き先でマスクの種類選びけり 今 村 良 靖 雲間より朝の日矢差す崖氷柱 藤 美 紀 母の足袋日のあるうちと縁に干し 野 中 多佳子 ほどなくも話とぎれて餅を焼く 荒 田 眞智子 餅を切る飢餓なき世界念じ […]
2022年2月1日 / 最終更新日時 : 2022年1月29日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和4年2月号) 五岳集句抄 塗り替へし壁に日差しや枯蟷螂 今 村 良 靖 一茶忌の書架に人佇つ神田街 藤 美 紀 外套を胸に抱きしめ通夜の座に 野 中 多佳子 病みてなほそこに人の輪室の花 荒 田 眞智子 息白く時をり鍬を持ち直す […]
2022年1月1日 / 最終更新日時 : 2021年12月26日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和4年1月号) 五岳集句抄 伝説の井戸の辺寂し狂ひ花 今 村 良 靖 枯葉舞ふ箱根旧道野猿吠ゆ 藤 美 紀 テーラーの肩に巻尺冬ぬくし 野 中 多佳子 丸顔のますます丸く冬帽子 荒 田 眞智子 冬うらら爺が押し手の車椅子 秋 葉 晴 […]
2021年12月1日 / 最終更新日時 : 2021年11月30日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和3年12月号) 五岳集句抄 柿一つそれぞれ持ちて句会果つ 今 村 良 靖 子を取つてしまへば茗荷なほざりに 但 田 長 穂 方言の耳にやさしく酔芙蓉 藤 美 紀 厨窓煮炊きにけぶる十三夜 野 中 多佳子 つなぐ手を大きく揺ら […]
2021年11月1日 / 最終更新日時 : 2021年10月31日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和3年11月号) 五岳集句抄 タクシーに合図の腕を秋の風 今 村 良 靖 送られて来し大梨の座りよし 但 田 長 穂 月代や開演一笛薪能 藤 美 紀 汕頭(スワトウ)のハンカチ膝を正したり 野 中 多佳子 絵日傘の影の濃淡交差 […]
2021年10月1日 / 最終更新日時 : 2021年9月29日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和3年10月号) 五岳集句抄 病葉を払うてやりぬ子規の句碑 今 村 良 靖 まばたきに妻の意を汲む白木槿 但 田 長 穂 木の葉木菟遠し写経の墨をつぐ 藤 美 紀 ひぐらしや飯盒浸す渓の水 野 中 多佳子 ほろほろと晩夏の風や […]
2021年9月1日 / 最終更新日時 : 2021年8月29日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和3年9月号) 五岳集句抄 乱れては立て直しては蟻の道 今 村 良 靖 草虱つけたるままの地下茶房 但 田 長 穂 折鶴の折目ゆるびて梅雨の明け 藤 美 紀 ゆふづつや卓片寄せて海の家 野 中 多佳子 日焼せし人の大きなスニ […]
2021年8月1日 / 最終更新日時 : 2021年7月29日 user 辛夷句抄 辛夷句抄(令和3年8月号) 五岳集句抄 十株の茶摘み賑はふ住宅地 今 村 良 靖 葉桜や今日素通りの郵便夫 但 田 長 穂 梅雨の蝶寝墓に残る遊女の名 藤 美 紀 桐咲くや袱紗につつむ祝ひのし 野 中 多佳子 磯仏まつりし小屋や夏の雨 […]