主宰近詠(令和7年9月号)

朴 ひ ら く

中坪 達哉

湯上りのコーヒー牛乳遠蛙
急登とまでは行かねど朴ひらく
涼しさや庭より闇の押し寄せて
風鈴の夜風に一句吊しけり
昼からは軒より高く揚羽蝶
  有峰 三句
涼しさや水目の枝を胸に挿し
歩を緩め春蝉の声変はりけり
山毛欅大樹あらば抱き付き風薫る
  城端 立野ケ原から桜が池へ 二句
溶け入るや立野ケ原の炎昼に
佇めば魚影寄り来る涼しさよ