辛夷草紙<12>(令和3年4月)
<草紙12>枝折れ桜(富南辛夷句会便り)
公民館の風除室に背丈ほどの桜の枝がポリバケツに活けてあった。花は見頃で、聞けば枝折れ桜だと言う。「もったいないので利用者の皆さんに見ていただきたくて」とのこと。公民館の方の心遣いがうれしい。ちなみに、この桜は富山県の桜の名所の一つである「常西用水プロムナード」の桜で、自治振興会の方が軽トラで運んできてくださったのだとか。
さて、句会だが、先月の部屋でもコートをまとった句会とは打って変わり、皆さんの服装は春めいている。句にも、春一番、春の泥、蓬摘む、引越し、春の雪など、「春」があふれている。
例年、辛夷5月号に辛夷年次大会予告が掲載される。今年は会場に集まっての大会となることを願いつつ「年次大会に投句を」と早めの案内をした。今から句会の皆さんとその日を楽しみにしている。
春一番綿しぼるかに雪ちぢむ 飛鳥
下校児の一本道に春の泥 友子
康裕