辛夷草紙<58>(令和6年3月)
<草紙58>「『辛夷』創刊百周年記念号を手にして 」(富南辛夷句会便り)
今日(3月29日)の句会では、届いたばかりの「『辛夷』創刊百周年記念号」を手にして、その感想を皆さんからいただいた。100年の歴史の重みと、その一員である誇り、そして特に皆さんの注目を集めたのは、『辛夷』プラチナ会員紹介のページだ。プラチナ会員は、30年以上在籍かつ継続出句者である。その23名の方々の顔写真や代表句が掲載されている。句会の皆さんは、「30年以上投句を継続されていることに敬意を払います。この記事を励みとして投句を継続したいと思います。」と自身の齢や気力・体力を思いつつ、大いなる希望と決意を持たれたようである。今日の句会では、それぞれの感想を話し、聞いて、相互に「響き合う」ものがあったように思う。記念号なればこそだ。嬉しい限りである。
投句のあった季語に合わせて『前田普羅 季語別句集』より3句。
弥陀ヶ原漾(ただよ)ふばかり春の雪
雛の日に二夜おくれて望の月
大空に春の月あり樹々の影
康裕