主宰近詠(令和7年8月号)
サ ボ テ ン の 花
中坪 達哉
かろき分かずを増やしてこばんさう
草笛の高音出すとき目をつむり
玉葱の皮剥く朝日燦燦と
積み替へて一書出て来ず走り梅雨
郭公の谺を浴びて巨人めく
納豆の糸じふぶんに空梅雨か
舟虫を散らしては思ひ出すこと
長子宅
新婚や大きく白く山法師
富山市を本拠地として五十年
この街の片蔭歩む五十年
サボテンの五十年目の花掲げ
中坪 達哉
かろき分かずを増やしてこばんさう
草笛の高音出すとき目をつむり
玉葱の皮剥く朝日燦燦と
積み替へて一書出て来ず走り梅雨
郭公の谺を浴びて巨人めく
納豆の糸じふぶんに空梅雨か
舟虫を散らしては思ひ出すこと
長子宅
新婚や大きく白く山法師
富山市を本拠地として五十年
この街の片蔭歩む五十年
サボテンの五十年目の花掲げ