主宰近詠(令和6年1月号)
瞿(く)麦(ばく)忌
中坪 達哉
山霧に流されまじく岩を抱く
策も無く有明月の白さかな
その中の白押し通す酔芙蓉
夕空にとをほど柿をつるしけり
大伴家持の忌日 撫子忌・瞿麦(くばく)忌
おとがひを剃りゆく音やなでしこ忌
瞿麦忌の丘より望む有磯海
川波の音にまどろむ撫子忌
高岡鋳物発祥の金屋町 三句
鋳物町冬の風鈴響きけり
千本格子照らすに淡し冬の日は
綿虫のいつしか消えて丸ポスト
中坪 達哉
山霧に流されまじく岩を抱く
策も無く有明月の白さかな
その中の白押し通す酔芙蓉
夕空にとをほど柿をつるしけり
大伴家持の忌日 撫子忌・瞿麦(くばく)忌
おとがひを剃りゆく音やなでしこ忌
瞿麦忌の丘より望む有磯海
川波の音にまどろむ撫子忌
高岡鋳物発祥の金屋町 三句
鋳物町冬の風鈴響きけり
千本格子照らすに淡し冬の日は
綿虫のいつしか消えて丸ポスト