辛夷草紙<21>(令和3年9月)
<草紙21> 糸瓜を食べてみました
今春、子規庵の糸瓜の種を主宰から頂きました。
(正岡子規の絶筆三句)
糸瓜咲て痰のつまりし佛かな
痰一斗糸瓜の水も間に合はず
をとゝひのへちまの水も取らざりき
子規は結核を病み、晩年は糸瓜水を飲み、痰、咳の薬としていたようです。ところで、糸瓜を食用として食べていたという記録はあるのでしょうか? 糸瓜にはミネラル、ビタミン、食物繊維、塩分などがあり、むくみや、高血圧、便秘、肥満、貧血防止に良いと知りました。もちろん糸瓜水は、美容にも良いと言われています。沖縄では苦瓜と共に郷土料理だということです。私も初めて糸瓜の料理を作ってみました。まず、味噌炒め、次いでバター醤油炒めにも挑戦。どちらもおいしかったです。食用にするには、まだ若い実のほうが良いそうです。今まで糸瓜は糸瓜水とたわしを作るものだと思っていたので主宰に感謝です。
また、このコロナ禍の自粛の中で明るい黄色の花に励まされ、朝夕に糸瓜の数を数える楽しみがありました。9月半ばで18本の実が出来ました。種が出来たら多くの人に配りたいと思っています。
朝な夕な糸瓜数へて恙無し
糸瓜食べ肌すべらかに秋うらら
ヒ ロ