辛夷草紙<4>(令和2年12月)

<草紙4>初冬のフェーン

 11月も下旬に入った時期に、フェーンとは驚いた。しかも、夏日の気温だ。この時期の南風は、まだ残っている柿の葉や桜の葉をすっかり落とす。

 夜中に、明日は落葉掻きかと庭仕事の段取りを思いめぐらす。が、困ったことばかりではない。落葉をきれいに吹き寄せてくれるからだ。花畑の北西の角、車庫の北側の溝、裏庭の紅葉の周辺などがお決まりである。

 三連休に娘と孫が冬支度の手伝いに来てくれるという。やりやすい落葉掻きをその日まで取っておこう。        

風に道枯コスモスの打ち合うて

裕太