句会報
辛夷各支部句会報・会員投稿写真を順番に紹介します。

大日岳 常願寺川右岸の枯山(立山町芦峅寺)
撮影:令和元年12月中旬
富山県・常願寺川左岸立山橋付近
撮影:令和元年11月下旬
富山県富山市原「ホテル森の風立山」付近


  発行所句会
   9月8日 於・堀川公民館
荒れ庭といへども風の涼しさよ 達 哉
けふまでと水出し珈琲処暑の雨 多佳子
つんのめりさうに走り来祭の子 眞智子
雉鳩の声新涼の机辺まで 義 信
それぞれに応へ短く暑に耐へし 硯 星
井田川の鮎下らぬうちに渡り初め 佐伊子
みちのくの二泊の旅や流れ星 琉美子
かんぶくろの桃を抱へて父のごと 雅 子
秋暑し昭和の残る天袋 美那子
虫の夜へ灯かり漏らして縫ひ急ぐ 美智子
面取れば少年の顔汗まみれ 芳 雄
嵩張りの軽き駄菓子や地蔵盆 雅 夫
朝顔や妻の好みの紺多く 康 裕
発酵をうながす樹々やましら酒 美 子
無住寺の庫裏に灯が入る秋深し 順 子
水撒きて大地の割れ目ふさぎけり 弘 美
暮れ方の町屋明かりに酔芙蓉 千賀子
争うて鳶は高みへ真葛原 廣 志
箸止めて鱧の骨切り聴くことに すい子
甲子園放送聞きつ茄子のカレー 恭 子 
秋渇きのの字のの字の鉋屑 美 苗
トンネルの涼気縫ひ行く越の旅 和 美
早稲の香の息吹き高ぶる棚田かな  宏
秋空へ山毛欅の森へと心馳せ 邦 夫
通り雨に濡れて夕べの赤蜻蛉 のぶ子
百日紅目印にして友の家  慧
訥々と語らふ部屋や夜の秋 行 雲
立秋忌修す夕餉の野菜カレー 正 江
  砺波辛夷句会  
   9月19日 於・砺波市図書館
湯のやうな花水を替へ墓参り 美枝子 
盆用意母せしことに及ばねど  邦 翠
新涼や上がり框に回覧板 丈 子
入浴に破顔一笑生身魂 和 男
病廊をハーモニカ洩れ稲の花 五 市
終活の話途切れし法師蝉 と み
一献を求め来ぬ夫墓洗ふ 静 子
風の盆闇に点して町浮かべ 雅 子
いつの日か永遠の棲家ぞ墓洗ふ 宗 承
しのび寄る老いもて余し蝉しぐれ  衛
痩身の吾が身を曝すノースリーブ 寿 仙
朝顔や来客向きて開花して 照 子
口笛や少女振り向く夢二の忌 沙千子
暁蜩山に逝きけり山男 こうき
短夜の寝起きの水は力なる 一 昭
ちちろ鳴く雨のリズムに和するごと 哲 尾
遊具皆塗り替へられて休暇明け ゆきみ
香薫きて経読む朝の冷やかに 玉 枝
風下へ押し戻されて飛ぶ蜻蛉 武佐史
久々の子との語らひ良夜かな 一 子
新涼や畑の肥料のさらさらと 久美子
  庄川俳句愛好会
    9月24日 於・セントポーリア
いわし雲散居の村を覆ひけり 千代子
チャイム押し家人待つ間の秋の蝶 一 子
起き抜けの庭に露草藍すがし 昭 子
酔ひしれるおわら踊りや三味の音 とも子
所在なく甘栗を剥くひとりの夜 邦 翠