中坪達哉主宰近詠

  冬 の 星 座
            中坪達哉
図書館の匂ひを嗅ぎに鵙日和
今日ばかり黄金と光れ枯すすき
隠れん坊めくや冬木に背を預け
数へ日も古き書などを探しをり
濡るる色匂ひも年の瀬の土よ
万両の紅を数ふることもなし
万両やきのふの猫を待つてをり
歩き来し火照りや大日岳雪厚し
嶺々に冬の星座の回る音
吐く言葉まで寒がつてをりにけり