中坪達哉主宰近詠

  南 天 の 花
            中坪達哉
抜け道は今も変はらず青嵐
蜘蛛の囲にひかる一枚何の葉ぞ
サボテンの花咲く雀たちも来よ
紅牡丹散りたるのちは葉を愛でて
  花はよく見える高さに
南天の花散らす風待つてをり
それぞれの個性が見えて草むしり
忘れ物一つはありて走り梅雨
初蝉のこゑ湧き上がる朝餉かな
炎昼も自転車漕いで風呼ばん
蚊取線香にマツチ擦る手も眠さうな