中坪達哉主宰近詠

  青 き 踏 む
            中坪達哉
笹鳴のこゑ正面に後方に
妻に見え我には隠れ龍の玉
まぶしさに励まされもし春の霜
鳶の輪の中を歩くか二月尽
学食の場所も変はりて名残り雪
ものの芽や狭庭の足の置きどころ
日を返す立金花あり屈むべし
  古来北陸は越 (高志) の国と
青き踏む空が近くて高志の国
人を待つ後ろ姿か夕桜
点眼を忘るるまじく朧かな