中坪達哉主宰近詠

  冬 の 花 火
            中坪達哉
大雪の近づく風と口々に
  五六豪雪以来の大雪
家々に波濤のごとく雪の嵩
雪嶺を仰げと妻の帰宅かな
満天の凍て星今日の奢りとす
  東京辛夷句会 三句
雪筋も著き浅間の機嫌かな
足取りもサラリーマンめき冬温し
雪を吸ふ音か関東ローム層
雪ひと日ときをり甘く日の匂ふ
住み古りて冬の花火に染まりをり
  森記念秋水美術館は日本刀多し
眼裏に簾刃文や春の雪